ブロック注射(痛み止めの麻酔)について

「痛み(症状)」は、大きく分けますと二通りあります。

一つは“物理的”なもので、もうひとつは“サイン”です。

物理的なものとは、切り傷・打ち身・捻挫など外傷による、いわゆる「急性」と表現されるものです。

そして、もう一つの“サイン”とは、何かしらの危険が迫っていることを知らせるための「警告」です。
あなたの体の中で何かしらの不具合があることを、あなた自身に知らせるためのものです。

ですから、本来なら
「何が起こっているのか?」
「その原因は何か?」
を突き止めて、それに対処しなければりまん。

しかし、人は“痛み”そのものにフォーカスしてしまいがちです。
そして、それをなんとか消そうとすることに力を注いでしまいます。

その最たるものが「麻酔」です。(痛み止め等の飲み薬も含みます。)

これらを使うことで、一時的に“痛みだけ”を感じなくしてしまうと…

例えるなら、もし、火災報知器が鳴っているにもかかわらず、スイッチだけを切って、火元を放置するとどうなるでしょうか?
結果は明白です。

しかし、これと同じことをしていても気づかない、もしくは、気づかないフリをしてしまうのが人間です。

「麻酔が効いている間に自然治癒力が働きキズを癒してくれる!」
という考え方もあります。

外傷や急性などの“物理的”な場合は有効かもしれません。
しかし、慢性的に痛む“サイン”が発せられているということは、あなたの自然治癒力が正常に働いていないという何よりの証拠です。

ですから、麻酔が切れると、「同じ痛みに襲われる」の繰り返し。

もし、麻酔を使うなら、まずは、自然治癒力が確実に働くようにしてからでなければなりません。

さらに、この“サイン”について、もう少し深く考えてみましょう

日本人の死因のトップ3は、1位がん、2位心臓病、3位脳卒中です。
ということは、私たちのほとんどは、これらの疾患に向かっているということです。

しかし、心臓病や脳卒中は、突然、発症するものではありません。

症状的には、急に発症したように見えるかもしれません。
しかし、実は何年も前から小さな“火種”があり、それが少しづつ進行してきている可能性があるのです。

はじめは、ほんのわずかなものが多く、例えば、
「今まで、肩なんかこったことがなかったのになぁ…年のせいかなぁ…」
のような、ほんの軽い肩こりが始まりかもしれません。

その辛さを和らげるために、マッサージなどで対処してしまうと、体はさらに強い“サイン”を出さなければならなくなり、もっと強い肩コリになるかもしれません。

さらに、その症状だけを取り除いてしまうと、今度は腰や膝、股関節など、別の場所にもっと強い症状を出してくるかもしれません。

そして、さらに・・・

もし、本当の健康を望まれるのなら、“サイン”であるあなたの「体の声」を受け止め、その奥にある真の原因を探り出ださなければならないでしょう。

のむら整骨院 院長 野村晃生のサイン