アスリートの慢性腰痛に新たな視点を──痛みの真の原因を解明し、競技パフォーマンスを取り戻す

「どれだけ筋トレをしても、腰の痛みが取れない…」
「トレーニングで筋肉を鍛えているのに、なぜ腰の痛みが良くならないのか?」

慢性的な腰痛に悩むアスリートの多くが、このような疑問を抱えています。

「少し休めば良くなるだろう」
「ストレッチやアイシングでなんとかごまかそう」……。

そんなふうに腰痛を“やり過ごす”日々が続いていませんか?

気づいたら痛みがぶり返し、トレーニングを再開するとまた悪化する。
こんな状態が続くと、競技人生に大きな影響を与える可能性もあります。

アスリートにとって慢性的な腰痛は、競技人生に大きな影響を与える深刻な問題です。
ただ痛みをごまかしながらプレーを続けるだけでは、さらなる故障を招き、夢を遠ざける危険性すらあります。

しかし、実は、この慢性腰痛、多くの場合“原因をしっかり理解し、適切なケアを行えば克服できる”のです。
ポイントは『仙腸関節の状態』『腹横筋の動き』
これらが正しく働かないことで、あなたの腰に過剰な負担がかかっている可能性があります。

こんな間違った方法で苦しんでいませんか?

多くの人が、腰痛の解決方法として以下のようなアプローチを取っています。

  • 筋力トレーニングを増やす
  • ストレッチを続ける
  • 痛み止めや湿布でしのぐ

でも、これだけでは根本的な解決にはなりません。
なぜなら、原因は“筋力不足”でも“疲労”でもないからです。

腰痛の真の原因:仙腸関節の機能障害が与える全身への影響

仙腸関節に「ロック」がかかるとどうなる?

仙腸関節は骨盤の中心に位置し、体幹と下肢をつなぐ重要な関節です。この関節に「ロック」がかかる、つまり正常に動かない状態になると、以下の問題が発生します。

  1. 全身の関節に影響を与える
    • 仙腸関節は全身のバランスを取る“司令塔”のような役割を持っています。そのため、機能障害が起きると、膝や足首など他の関節に過剰な負担がかかります。
  2. 下肢の位置感覚が狂う
    • 仙腸関節の機能不全により、脚の位置感覚(プロプリオセプション)が乱れ、動きが不自然になります。その結果、代償動作が増え、さらに負担が蓄積。
  3. 筋肉が正しく働かなくなる
    • 腹横筋や内腹斜筋、外腹斜筋といった腹筋群が、本来の順番で動かなくなります。特に、動作の初動で最も重要な腹横筋が適切に働かないことが大きな問題です。

腹横筋が最初に動くことの重要性

腹横筋とは?

腹横筋は体幹の深層にある筋肉で、いわば「天然のコルセット」。動作の最初に働き、体幹を安定させる役割を担っています。

正常な動作ではどう働く?

本来なら、腹横筋は「動こうとした瞬間(まだ体が動く前)」に反応し、体幹を支える準備を整えます。
この筋肉が働いた上で、内腹斜筋、外腹斜筋、そして表層筋と動作が連鎖的に進んでいきます。

仙腸関節にロックがかかるとどうなる?

仙腸関節のロックが原因で、腹横筋が正しく反応しなくなると、以下の問題が発生します。

  • 動作の連鎖が崩れ、外腹斜筋や脊柱起立筋などの表層筋に過剰な負担がかかる。
  • 代償動作が増え、動きがぎこちなくなる。
  • 腰椎や骨盤に無理なストレスが集中し、慢性腰痛が悪化。

仙腸関節の「しなやかさ」が鍵

仙腸関節と重心の関係

正常な体の動きでは、仙腸関節がしなやかに動き、仙椎2番または3番の前方3センチほどの位置に体の重心を置くように反応します。これは、指一本を動かすような小さな動作でも、体が必ず行う初動作です。

その初動作を支えるのが腹横筋

腹横筋は、動作を支えるための初動を担う重要な筋肉です。この筋肉が動作の初めにしっかり機能することで、仙腸関節を含む体全体のバランスが整います。

慢性腰痛を改善するための3つのステップ

1. 深層筋を目覚めさせるトレーニング

腰痛を改善するためには、まず腹横筋や多裂筋などの深層筋を正しく活性化させることが重要です。おすすめの方法として、以下のエクササイズがあります。

  • ドローイン(Draw-in Exercise)
    仰向けになり、お腹を軽くへこませることで腹横筋を活性化します。
    動作を始める前に、このエクササイズを取り入れることで、深層筋が初動で働く感覚を養うことができます。特に腹横筋を意識しながら呼吸をコントロールすると効果的です。
  • プランク
    腹横筋、多裂筋、骨盤底筋を含むコア全体を鍛える代表的なエクササイズです。正しいフォームで行うことがポイントです。また、体幹全体を鍛える中で腹横筋を重点的に意識します。

2. 仙腸関節のロックの解除

仙腸関節は腰痛と深い関係があります。この関節にロックがかかると、骨盤周囲の筋肉や靱帯に負担がかかり、腰痛が悪化します。

  • 骨盤周囲の靱帯の“しなやかさ”を取り戻すことで、仙腸関節のロックを解除し、本来の機能を取り戻します。
  • 仙腸関節のロックを解除するには様々な方法がありますが、自宅で実践できるエクササイズを一つ動画でご紹介します(※自律神経のセルフケアとして紹介していますが仙腸関節のロックの解除法としても有効です)。
    YouTubeリンク

3. 正しい動作パターンの再教育

動作の順序を意識し、深層筋から外側の筋肉へと働きがつながる感覚を取り戻します。

  • スポーツ動作の前に腹横筋を意識的に働かせる習慣をつける。
  • トレーナーの指導を受け、競技特有のフォームや姿勢を見直します。

「のむら整骨院でのアプローチ」

1. 評価と施術

当院では、あなたの腰痛の原因を徹底的に分析します。
仙腸関節や腹横筋だけでなく、体全体のバランスや動作パターンを確認し、最適な施術を行います。

2. オーダーメイドのリハビリプログラム

競技特性や体の状態に応じた個別プログラムを提供します。
これにより、痛みの改善と競技パフォーマンスの向上を同時に目指します。

3. セルフケア指導

自宅でできるエクササイズやセルフケア方法をお伝えし、再発を防ぐサポートを行います。

腰痛を克服し、競技パフォーマンスを取り戻すために

仙腸関節の機能障害と腹横筋の働きは、慢性的な腰痛の背後に隠れた大きな要因です。この問題を解決することで、痛みの改善だけでなく、全身のパフォーマンスを高めることができます。

「騙し騙しでトレーニングを続ける日々から抜け出したい」
「競技を楽しみながら、全力でプレーしたい」

そんな思いを抱えている方は、ぜひ一度「のむら整骨院」にご相談ください。
あなたの身体を根本から見直し、未来をサポートする準備を整えています!

のむら整骨院 院長 野村晃生のサイン