筋肉は単なる「動力」ではなく「記憶装置」
「マッサージに行っても、翌日には肩がガチガチに戻っている」
「自分の体が、まるで重たい着ぐるみか何かのように感じる」
「痛みはないけれど、なんとなく体が『自分のもの』じゃない気がする」
慢性的な不調を抱える方の多くが、こうした感覚を訴えられます。
筋肉が硬いから、ほぐせばいい。
そう考えて強いマッサージを受けても、なぜすぐに戻ってしまうのでしょうか?
それは、その筋肉の硬さが、使いすぎによる疲労(コリ)ではなく、あなた自身を守るために作られた「鎧(よろい)」だからです。
筋肉は、あなたを認識する「センサー」
筋肉は体重の約60%を占める最大の器官です。
現代医学では、筋肉を「骨を動かすためのポンプ(動力源)」として捉えるのが一般的です。
しかし、私は筋肉にはもっと重要な役割があると考えています。
それは、「自分を自分として認識するためのセンサー」としての役割です。
専門的には「固有受容感覚(プロプリオセプション)」と言いますが、私たちは筋肉の張り具合や感覚を通して、「私の手はここにある」「私は今、こういう姿勢でいる」という「自分自身の輪郭(境界線)」を感じ取っています。
つまり、筋肉の状態は、そのまま「自己認識」に直結しているのです。
感情を守るために、身体は「鎧」を着る
辛いこと、悲しいこと、恐怖を感じること。
そうしたストレスにさらされた時、人は無意識にギュッと体に力を入れます。
これは、外敵から内臓や心を守ろうとする本能的な防御反応です。
一度や二度なら、寝ることで力は抜けていきます。
しかし、緊張を強いられる環境が何ヶ月、何年も続くとどうなるでしょうか?
脳は「常に力を入れて守らなければ危険だ」と学習し、筋肉を硬くロックした状態を「通常モード(デフォルト)」に書き換えてしまいます。
これが、「筋肉の鎧」の正体です。
この鎧は、あなたの意思とは関係なく、過去の感情やトラウマを筋肉という「記憶装置」に閉じ込めることで、あなたを守ろうとしてきた証なのです。
鎧が厚くなりすぎると、「自分」が分からなくなる
鎧はあなたを守ってはくれますが、長く着続けていると弊害も生まれます。
- 血流の遮断: 常に圧迫されているため、全身の循環が悪くなる。
- 感覚の麻痺: 鎧が分厚くなると、センサーが鈍ります。「自分が何を感じているか分からない」「どこが痛いのかもハッキリしない」といった、自分自身との乖離(かいり)が起こります。
「自分が自分じゃないみたい」という感覚は、鎧によって本来の自分自身の輪郭が見えなくなっている状態なのかもしれません。
「脱ぎなさい」と無理強いしてはいけない
では、どうすればこの鎧を脱ぐことができるのでしょうか?
絶対にやってはいけないのが、「強い力で揉みほぐすこと」です。
鎧は、あなたを守るために存在しています。
それを外部から力ずくで剥がそうとすれば、身体は「攻撃された!」と判断し、さらに防御を強めてしまいます。
強いマッサージの後に揉み返しがきたり、すぐに硬くなるのはこのためです。
のむら整骨院では、鎧を決して無理に剥がそうとはしません。
行うのは、「もう戦わなくていいんだよ」「もう安全だよ」と、身体に優しく語りかけることです。
優しいタッチで、自己の輪郭を取り戻す
施術は、触れているのかどうか分からないほどの優しいタッチで行います。
筋肉のセンサーに対して、安全な信号を送り続けると、身体は「あ、もう守らなくていいんだ」と気づき、自ら鎧を解除し始めます。
すると、どうなるか。
それまで滞っていた血流が一気に全身を駆け巡ります。
そして、鈍っていたセンサーが蘇り、「あぁ、私の体はここにある」「これが私なんだ」という、鮮明な感覚が戻ってきます。
筋肉の鎧を脱ぐことは、単に体を柔らかくすることではありません。
感情の重荷を下ろし、本来の「自分」を取り戻す儀式のようなものです。
あなたのその硬さは、あなたが一生懸命生きてきた証です。
でも、もうその重たい鎧は必要ないかもしれません。
そろそろ荷物を下ろして、軽やかな自分に戻ってみませんか?
ここまで読んで、もし少しでも
「わたしの体も、ずっと鎧を着ていたのかもしれない」
そう感じたなら…
まずは一度、あなたの体が出しているサインを一緒に読み解きませんか?
のむら整骨院 院長 ![]()
“病院医学”では紐解けない
痛みの正体を調律する『特別な整骨院』
完全予約制|受付 10:00〜17:00(最終受付)|お電話は18:00頃まで(留守電OK・折り返します)
検査で「異常なし」でも、つらさは本物
自律神経の乱れを
体の反応から読み解く整骨院

院長 野村晃生(のむら あきお)
柔道整復師/臨床歴20年以上
自律神経のはたらきを軸に、
身体が安心できる『整える施術』を大切にしています。



