自分を責めるほど、回復力は落ちていく
「なんであんなことを言ってしまったんだろう」
「どうして私は、いつもこうなんだろう」
ふとした失敗や、うまくいかなかった出来事をきっかけに、夜、布団に入ってからも自分を責め続けてしまう。
そんな苦しい時間を、一人で過ごしていませんか?
反省して、自分を変えなきゃいけない。
そう思うほど、頭の中で自分を裁く言葉が止まらなくなり、胸がギュッと締め付けられる。
毎日、真面目に、誠実に生きようとしているからこそ、自分に対して「これじゃダメだ」と厳しくなってしまうのだと思います。
どうでもいいと思っている人は、そこまで悩むことはないでしょう。
あなたが自分を責めてしまうのは、あなたが「より良くありたい」と願う、向上心のある人だからです。
でも、どうか少しだけ、その重荷を降ろして聞いてください。
あなたが今、自分を許せずに苦しいのは、あなたの心が弱いからではありません。
性格が曲がっているわけでもありません。
それは単に、身体(自律神経)の使い方の「癖」がそうなっているだけです。
自分を責めることは、自分自身を「いじめる」のと同じこと。
それでは、どんなに強い人でも回復できません。
今日は、傷ついた自分をこれ以上いじめずに、本来のあなたに戻るための「身体の整え方」をお伝えします。
あなたのその「厳しさ」は、自分を救っていますか?
自分を責めてしまう人は、心のどこかでこう思っています。
「自分を甘やかしてはいけない」「厳しくしないとダメになる」と。
確かに、自分を律することは成長するためにとても大切なことです。
けれど、ここで一つだけ、あなたの身体に聞いてみてほしいのです。
あなたが自分に厳しい言葉を投げかけた時。
あなたの呼吸は、楽になっていますか?
それとも、苦しくなっていますか?
もし、胸が詰まって息苦しくなったり、体が冷たくなったりするなら、それは「成長のための厳しさ」ではありません。
残念ながら、「不安を鎮めるための、自分への攻撃」になってしまっています。
実は、「自分への厳しさ」には2つの種類があります。
一つは、「自分責め(攻撃)」。
これは、「お前はダメだ」「価値がない」と、あなたの存在そのものを裁くものです。
これをやればやるほど、自律神経は「敵に襲われている」と勘違いし、体は縮こまり、回復力が失われていきます。
まるで、自分で自分の首を絞めながら「もっと走れ!」と命令しているような状態です。これでは、前へ進む力など湧いてきません。
もう一つは、「叱咤激励(立て直し)」。
これは、「今のやり方は違った。次はこうしよう」と、あなたの行動や選択を修正するものです。
ここには「お前ならできる」「ここで立て直せる」という、未来への信頼があります。
だから、厳しい言葉であっても、言った後には不思議と呼吸が通り、お腹に力が入る感覚があるはずです。
あなたが今やっているのは、どちらでしょうか?
もし「自分責め」になっているのなら、それはあなたの性格のせいではなく、身体が「攻撃モード」から抜け出せなくなっているだけ。
だからこそ、思考でなんとかしようとするのではなく、まずは身体のスイッチを切り替える必要があるのです。
愛のある「厳しさ」には、必ず「信頼」がある
では、「自分責め」と「叱咤激励」を分ける決定的なものは何でしょうか。
言葉のきつさでしょうか? 声の大きさでしょうか?
いいえ、違います。
それは、その厳しさの根底に「信頼(=愛)」があるかどうかです。
本来の「叱咤激励」には、必ず未来への信頼が含まれています。
「お前ならできる」「ここで立て直す力がある」と、自分の可能性を信じているからこそ、ズレてしまった軌道を修正するために、あえて厳しく律するのです。
これを、「怪我の治療」に例えてみましょう。
あなたが転んで、足を捻挫したとします。
その時、どう声をかけますか?
- 自分責め(攻撃):
腫れ上がった足に向かって、「なんで転んだんだ!」「お前の足が弱いからだ!」と怒鳴りつけるでしょうか?それでは、さらに患部を叩くようなものです。
これでは炎症が悪化し、治るものも治りません。ただの「攻撃行為」です。 - 叱咤激励(治療):
痛みはあっても、ズレた骨を元の位置に戻し(整復し)、「よし、これで大丈夫。今は安静にして、次は足元を見て歩こう」と処置をするものです。
一時の痛み(厳しさ)はありますが、それは「回復」へ向かうための必要な痛みです。
目的は、あなたを傷つけることではありません。
あなたを本来のパフォーマンスが出せる状態に「戻す」こと。
厳しさを向ける目的を、「自分を裁くこと(攻撃)」から、「自分を戻すこと(治療)」へ、明確に切り替えてください。
思考を止めず、「呼吸」を変える
「頭では分かっているけれど、どうしても自分を責める思考が止まらない」
「寝ようとしても、反省会が終わらない」
そういう時もあるかもしれません。
しかし、脳の仕組み上、思考を思考で止めようとすると、かえってそのことばかり考えて増幅させてしまうものです。
だから、頭で止めようとしないでください。
スイッチは「脳」ではなく、「身体」にあります。
自分を責めている時、あなたの身体を観察してみてください。
100%の確率で、背中が丸まり、胸郭(肋骨)が潰れ、呼吸が止まっているか極端に浅くなっています。
この「潰れた姿勢」こそが、脳に「今は緊急事態だ! 警戒せよ!」という信号を送り続けている犯人です。
身体が緊急モードなのに、心だけリラックスさせることは生理学的に不可能です。
やるべきことは、ただ一つ。
身体の形状を変えて、脳への信号を書き換えることです。
- まず、顔を上げ、あえて胸を大きく開く。
- そして、徹底的に息を「吐く」。
特に「吐く」ことが重要です。吸おうとしなくて構いません。
体の中にある焦り、不安、自己否定のエネルギーを、すべて口から出し切るつもりで、細く、長く、限界まで吐き切ってください。
息を吐き切ることで横隔膜が大きく動き、その物理的な刺激が自律神経のスイッチを強制的に「安心モード(副交感神経)」へと切り替えます。
呼吸が深くなれば、脳への酸素供給が正常化し、先ほどまで頭を占領していた「自分を責める言葉」は、チカラを失って静まっていきます。
精神論ではなく、これが人体のメカニズムです。
今日からできる「立て直し」の身体作法
最後に、つい自分に厳しい言葉をかけてしまった時に、一瞬で「自分責め」を「叱咤激励」に変える、具体的な作法をお伝えします。
夜、ふと「自分はダメだ」と思ってしまったら、次の手順を行ってください。
手順①:言葉の変換(アンカーを打つ)
自分を責める言葉が出てしまっても構いません。ただ、その最後に、必ずこの一言を付け足してください。
「……でも、俺(私)は私を見捨てない」
あるいは、
「……よし、ここから整えよう」
言葉の最後に、この「信頼」のアンカー(錨)を打ち込むのです。
手順②:身体の確認(呼吸のチェック)
その言葉を口にした(あるいは心で思った)後、自分の身体の反応を確認します。
- その言葉の後、呼吸は少し楽になりましたか?
- お腹(丹田)に、力が戻ってくる感覚はありますか?
- 「次はこうしよう」という具体的な一手が浮かびましたか?
もし、呼吸が通り、身体の力がフッと抜けて芯が定まったなら、それはもう「自己攻撃」ではありません。
未来へ進むための、愛のある「叱咤激励」に変わっています。
まとめ
自分を許せない時こそ、身体は悲鳴を上げています。
真面目なあなたが、自分を律しようとするその強いエネルギーを、「自分を傷つける刃」にするのではなく、「未来を切り開く力」に使ってください。
反省は、心でするものではなく、身体でするものです。
まずは呼吸を戻し、自分の状態を整えること。
そこからしか、本当の意味での成長も、回復も始まりません。
どうしても身体の緊張が抜けず、思考のループが止まらない時は、一度当院へお越しください。
こじれてしまった自律神経のスイッチは、一人で無理に戻そうとしなくて大丈夫です。
専門家の手を借りて身体から直接アプローチすれば、驚くほどスムーズに切り替わります。
あなたは、大丈夫です。
呼吸一つで、今ここから立て直せます。
のむら整骨院 院長 ![]()


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院長 野村晃生(のむら あきお)
柔道整復師/臨床歴20年以上
自律神経のはたらきを軸に、
身体が安心できる『整える施術』を大切にしています。



